特集 小児科医が知っておくべき エピジェネティクスの基本知識
9.周産期・新生児
寒竹 正人
1
1順天堂大学練馬病院新生児科
キーワード:
エピゲノム
,
早産
,
子宮内発育
,
NR3C1
,
IGF1
Keyword:
エピゲノム
,
早産
,
子宮内発育
,
NR3C1
,
IGF1
pp.506-514
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002573
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① 早産に関して,主に母のエピゲノムが影響しており,それは女児へ受け継がれていることがトライアド(父母児)エピゲノム解析により示された.
② 体格に対するトライアドエピゲノム解析はないが,新生児期,小児期の体格と児のIGF1遺伝子メチル化との相関があり,その設定が行われるのは妊娠第3三半期である.
③ 妊娠中の母の栄養やストレス(COVID-19パンデミックを含む),出生後のNICU環境が児の成長・ストレス関連エピゲノムに影響する.
④ いったん形成されたエピゲノムは出生後の養育環境の整備や腸内細菌叢の調節により再構成可能である.
⑤ エピジェネティック時計を用いた解析により,年齢による環境に対する感受性の違いが説明されるかもしれない.
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