[連載] 最近の外国業績より
栄養・代謝・内分泌
日本医科大学小児科学教室
pp.199-202
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002489
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
背 景 ビタミンDは食事摂取および紫外線(UVB)により吸収・合成される栄養素であり,骨の成長や石灰化に不可欠である.ビタミンD欠乏の症状は,くる病,骨変形,骨粗鬆症,骨折がよく知られているが,近年では心血管疾患,糖尿病,がん,感染症,自己免疫疾患,統合失調症とも関連することがわかっている.2020年のCOVID-19パンデミック以降,ソーシャルディスタンスやロックダウンなどの日常生活制限が多くの国で実施され,小児の活動量は減少し,小児の骨折頻度は低下した.一方で自宅待機や屋外活動の制限により,日光への曝露が減少し,ビタミンD欠乏が危惧されている.そこで本研究では,骨折した小児におけるビタミンD欠乏の有病率の調査,およびCOVID-19流行前後における血清ビタミンD値の比較を行うことを目的とした.
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.