特集 その道のプロの経験から学ぶ 小児診療のピットフォール
4.血液疾患・悪性腫瘍
加藤 稚子
1
,
園田 素史
1
,
石村 匡崇
1
,
古賀 友紀
1
,
大賀 正一
1
1九州大学病院小児科
キーワード:
oncologic emergency
,
感染症
,
がん遺伝子パネル検査
,
ゲノム医療
Keyword:
oncologic emergency
,
感染症
,
がん遺伝子パネル検査
,
ゲノム医療
pp.118-123
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002477
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小児の血液疾患・悪性腫瘍は,日常診療においてありふれた症状や所見で発症し,感染症として治療を開始されることが多い.通常と異なる経過や長引く場合には,必ずこれらを鑑別に挙げて速やかに診療を進める.確定診断には専門施設での特殊検査が必要な場合もある.とくにOncologic/Hematologic emergencyの場合は,専門施設での治療開始までにかかる時間が予後を大きく左右する.非典型的な症状や経過を呈する例もあるが,他科との連携や遺伝子解析の進歩から,迅速で正確な診断を行う環境も整ってきた.近年のゲノム医療の実装を最大限に活用しながら,病態を正しく理解して,患者それぞれに最適な治療を選択していく必要がある.
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