特集 小児の内分泌疾患up to date
8.小児内分泌疾患の移行期医療
中尾 佳奈子
1,3,4
,
長谷川 行洋
1,2
1東京都立小児総合医療センター内分泌・代謝科
2東京都保健医療公社多摩北部医療センター小児科
3すみとも内分泌クリニック
4国立成育医療研究センター研究所分子内分泌研究部
キーワード:
移行期医療
,
小児内分泌疾患
,
患者教育
,
自立支援
Keyword:
移行期医療
,
小児内分泌疾患
,
患者教育
,
自立支援
pp.761-767
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002220
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「移行」とは小児期医療から個々の患者にふさわしい成人期医療への移り変わりを計画的に行う過程と定義され,その時期の医療を「移行期医療」とよぶ.移行の本質は「患者教育」と「自立支援」であり,成人診療科への「転科」は移行期医療の一事象にすぎない.小児内分泌疾患の多くは,移行期医療の対象となる.日本小児内分泌学会は日本内分泌学会などと連携をとりながら移行期医療を推進しており,2020年にはモデル4疾患の「移行期医療支援ガイド」を発表した.移行期医療に課題はまだ多いが,小児科医が移行の必要性を認識し,小児科と成人診療科の相違点を理解したうえで,成人診療科医と顔の見える連携を図ることが重要である.
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