特集 小児の内分泌疾患up to date
7.自己免疫性多内分泌腺症候群
井原 健二
1
1大分大学医学部小児科学講座
キーワード:
粘膜皮膚カンジダ症
,
副甲状腺機能低下症
,
Addison病
,
AIRE遺伝子
,
免疫寛容
Keyword:
粘膜皮膚カンジダ症
,
副甲状腺機能低下症
,
Addison病
,
AIRE遺伝子
,
免疫寛容
pp.756-760
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002219
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自己免疫性多内分泌腺症候群(APS)は,自己免疫性の病態により複数の内分泌器官が障害される疾患群の総称であり,白斑,禿頭,紫膜炎,悪性貧血など多くの非内分泌腺疾患も合併する症候群である.APS1型は,小児期に発症する常染色体顕性の遺伝病で,粘膜皮膚カンジダ症,副甲状腺機能低下症,副腎不全(Addison病)を3徴とする.広義のAPS2型は,副腎皮質機能低下症(Addison病),自己免疫性甲状腺疾患(Basedow病,橋本病),1型糖尿病,性腺機能低下症,重症筋無力症,セリアック病のうち2種類以上を合併した場合と定義されており,複数の遺伝因子や環境因子が関与する多因子疾患である.
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