特集 小児科医に必要な止血・血栓・凝固・線溶の基礎知識
8.血管炎による出血傾向(IgA血管炎など)
楢崎 秀彦
1
1日本医科大学小児科
キーワード:
小児血管炎
,
川崎病
,
IgA血管炎
,
高安動脈炎
,
出血傾向
Keyword:
小児血管炎
,
川崎病
,
IgA血管炎
,
高安動脈炎
,
出血傾向
pp.1661-1668
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002011
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血管壁の炎症である血管炎は,障害される血管の種類,場所,臓器,炎症の結果生じた変化によって多彩な症状を呈する.大型・中型血管炎では出血傾向は強くないが,心不全や動脈瘤破裂などの重篤な転帰をたどることがあり,小型血管炎では紫斑などの出血症状のほか,糸球体腎炎などの長期的予後に影響する病態を呈することもあるため,小児血管炎では,早期診断,炎症の早期鎮静化,遠隔期合併症の適切なフォローアップが重要である.
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