特集 小児科医に必要な止血・血栓・凝固・線溶の基礎知識
3.特殊な凝固・線溶系検査(凝固因子,Protein C,Protein S,PICなど)の基礎知識
石原 卓
1
1奈良県立医科大学小児科
キーワード:
coagulation factor
,
plasmin α2-plasmininhibitor complex
,
protein C
,
protein S
Keyword:
coagulation factor
,
plasmin α2-plasmininhibitor complex
,
protein C
,
protein S
pp.1620-1627
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002006
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生体内の閉鎖循環系において,凝固能と線溶能はそのバランスを保つことにより,過剰な失血を防ぎながらよどみない血流循環を維持している.また,凝固機構には凝固因子以外にも “ブレーキ役” となる抗凝固因子が重要な役割を担う.すなわち,それらのバランスが破綻すると血栓症または出血症状により生命の危機および生活の質(QOL)の低下に直結する.本稿では,凝固因子に関して外因系の第Ⅶ因子(FⅦ),内因系のFⅨおよびFⅧ,共通系のFⅩ,FⅤおよびFⅡ(プロトロンビン)について,抗凝固因子に関してはprotein Cおよびprotein Sについて,さらに線溶系マーカーとしてのプラスミン・α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)についてそれぞれ概説する.
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