特集 ウイルス感染とその合併症――「風邪は万病のもと」を考える
8.小児多系統炎症性症候群(MIS-C)/小児炎症性多系統症候群(PIMS)
深澤 隆治
1
1日本医科大学小児科
キーワード:
SARS-CoV-2
,
COVID-19
,
MIS-C
,
PIMS
,
川崎病
Keyword:
SARS-CoV-2
,
COVID-19
,
MIS-C
,
PIMS
,
川崎病
pp.1484-1491
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001971
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2019年末に中国武漢から発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症(COVID-19)は全世界でパンデミックを引き起こし,現在に至ってもその猛威は衰えていない.初期の報告では成人にくらべ小児への感染は少なく,重症化することも少ないといわれていた.しかし,その後小児においてもCOVID-19が重症化することが明らかとなり,小児多系統炎症性症候群(MIS-C)/小児炎症性多系統症候群(PIMS)と定義された.COVID-19流行下に発熱と腹部症状(腹痛,嘔吐,下痢)や循環器症状などの複数の臓器に異常を認める小児を診察した場合はMIS-C/PIMSを疑ったほうがよい.本稿では,MIS-C/PIMSのこれまでの経緯と診断,治療,川崎病との鑑別について述べる.
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