４．米国における小児COVID-19とワクチンの現状

米国における新型コロナウイルス感染症は，多系統炎症性症候群も含め小児に対しても甚大なる被害をもたらしている．疾患の直接的な影響に加えて，学校閉鎖や感染への不安などによる精神発達や教育などへの心理社会的な影響もきわめて大きい．一般的に小児による感染伝播のリスクは成人よりも低いことがわかってきているが，感染予防対策を継続することで学校や家庭での感染リスクを最小限に抑えることは肝要である．さらに，新型コロナウイルスワクチンの小児への適応は拡大しており，接種可能な小児には積極的に接種を行うことで子どもたちを守り，かつ地域の集団免疫を一刻も早く確立することがきわめて重要である．