症例
知能検査に配慮が必要であった場面緘黙の11歳女児例
秋谷 進
1,2
1東京西徳洲会病院小児医療センター小児科
2三愛会総合病院小児科
キーワード:
場面緘黙
,
選択性緘黙
,
不安
,
知能検査
,
アセスメント
Keyword:
場面緘黙
,
選択性緘黙
,
不安
,
知能検査
,
アセスメント
pp.751-754
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001789
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場面緘黙とは特定の状況において1か月以上声を出して話すことができないことが続く状態である.不安や対人緊張が強く,診察時に医師と話をすることができないなど,普段の状態と異なり得られる情報が少ないため,緘黙児のアセスメントには苦慮することがある.今回,不登校と場面緘黙を主訴に受診した女児で,家族からの聴取によると年齢相当の発達段階であると考えられたが,知能検査の結果では知的発達障害が疑われた症例を経験した.知能検査において時間制限を気にしていたため女児の不安が高まったと考えられたことから,2年後に不安軽減のための時間的配慮をしたうえで再度知能検査を実施した.その結果,正確なアセスメントが可能となった.
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