特集 子どもと新型コロナウイルス感染症
7.COVID-19と川崎病は関連するか
濱田 洋通
1
1千葉大学大学院医学研究院小児病態学
キーワード:
川崎病
,
コロナウイルス感染症2019
,
ショック
,
マクロファージ活性化症候群
Keyword:
川崎病
,
コロナウイルス感染症2019
,
ショック
,
マクロファージ活性化症候群
pp.688-694
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001780
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コロナウイルス感染症2019(COVID-19)に続いて毒素性ショック症候群または川崎病を疑わせるような多臓器にわたる強い炎症を起こす病態が海外で多数報告されている.この小児多系統炎症性症候群は,一部に川崎病の診断基準を満たす例が存在する一方,症状や検査所見に相違点も多く,同一のスペクトラムに属する疾患なのか結論は得られていない.2020年末の日本におけるCOVID-19第3波の流行から,国内でも本疾患の発生が報告された.本稿では2021年5月に公表された本邦における診療コンセンサスステートメントに基づいて,本疾患と川崎病の異同について現時点での考え方をまとめた.本疾患のメカニズム解明は,川崎病の病因研究に大きく寄与する可能性がある.
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