特集 小児輸液revisited―“いつもの輸液” を見直そう
Ⅰ 総論
2.小児輸液の実践
金子 一成
1
1関西医科大学 小児科
キーワード:
水分必要量
,
電解質必要量
,
医原性低ナトリウム血症
,
浸透圧
,
張度
Keyword:
水分必要量
,
電解質必要量
,
医原性低ナトリウム血症
,
浸透圧
,
張度
pp.118-123
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001624
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輸液とは,経静脈的に水分・電解質,糖質,脂質,アミノ酸や高分子化合物などを投与する治療法で,目的としては,① 失われた水分・電解質補充,② 体液の恒常性維持,③ 栄養補給,④ 毒物排泄や副作用軽減,そして ⑤ 薬剤の投与ルートの確保,がある.
小児の輸液の主な目的は,言うまでもなく水分・電解質補充と体液の恒常性維持である.そこで本稿では,小児に輸液を実施するにあたって必要な基本的知識について,まず成長に伴う体液量と,その組成の変化について述べ,その後,水分・電解質必要量について解説する.次に小児の維持輸液に伴う医原性低ナトリウム血症について紹介し,最後に輸液した水分の体内分布を予測する考え方について説明する.
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