特集 小児輸液revisited―“いつもの輸液” を見直そう
Ⅰ 総論
1.小児輸液の基本
田中 絵里子
1
1杏林大学小児科学教室
キーワード:
体液組成
,
水電解質の調節機構
,
ドライウエイト
,
体液量の評価
Keyword:
体液組成
,
水電解質の調節機構
,
ドライウエイト
,
体液量の評価
pp.111-117
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001623
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輸液療法とは,主に体内に不足または必要とする水分や電解質などの物質を経静脈的に投与する治療法である.輸液療法を行うにあたり,体液組成と体内での水電解質の分布・移動と調節機構について小児の特性とともに理解する.輸液計画を立てるには患児の状態や体液量を評価することが重要であり,そのうえで「なぜ」(目的)「なにを」(輸液製剤)「どれだけ」(輸液量)投与するかを決定する.必要がなければ輸液をしないという選択も大事である.輸液に伴う医原性の水分過剰や低Na血症などの危険性についても知っておく.最も重要なことは,患児の状態を常に評価し輸液計画を立てること,必要に応じこまめに輸液計画を変更することである.
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