症例
IgA血管炎に尿路結石症を併発した2例
佐藤 結衣子
1
,
中川 権史
1
,
阿部 純也
1
,
羽田 敦子
1
,
秦 大資
1
1北野病院小児科
キーワード:
IgA血管炎
,
尿路結石症
,
ステロイド
,
リン酸Ca結石
Keyword:
IgA血管炎
,
尿路結石症
,
ステロイド
,
リン酸Ca結石
pp.1559-1563
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001516
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IgA血管炎は3~10歳に多く,とくに男児が多い.そのなかで関節痛や腹痛症状が強い場合は入院適応となり,入院症例のなかでもステロイド治療に至るものは40%程度と報告がある.一方で小児期の尿路結石症は非常にまれで,全尿路結石患者の1%程度と報告されており,代謝性疾患や長期臥床,薬剤性など原因は多岐にわたる1).IgA血管炎治療中の尿路結石症では,IgA血管炎の腹痛再燃と症状が紛らわしく,尿路結石症の診断に苦慮する.今回,IgA血管炎のステロイド治療中に腹痛が再増悪し,尿路結石症の診断に至った2症例を経験したため,文献的考察を含めて報告する.
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