特集 プライマリ・ケアにおける0歳児の診療—よくある訴えと診療のコツ
Ⅰ “よくある訴え”からのアプローチ
4.体温に関する訴え
-—ポストHib・PCVワクチン時代の診断戦略
児玉 和彦
1
1こだま小児科
キーワード:
腋窩温
,
細菌性髄膜炎
,
プロカルシトニン
,
うつ熱
,
発熱恐怖
Keyword:
腋窩温
,
細菌性髄膜炎
,
プロカルシトニン
,
うつ熱
,
発熱恐怖
pp.1202-1210
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001437
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本稿では乳児の体温上昇に対する診断的アプローチについて概略を述べる.測定方法は,直腸温あるいは腋窩温を用いることが推奨される.ワクチン導入により細菌性髄膜炎は減少してきている.診察時には,まず全身状態から敗血症を除外すべきである.しかし,乳児期早期には全身状態が良好であっても重症感染症を見逃さない検査セット(プロカルシトニンを含む)を利用すべきである.保護者は,発熱によりけいれんを起こさないかを最も心配しているが,「発熱恐怖」がある場合でも保護者を安心させる対応が必要である.
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