綜説
小児家族性高コレステロール血症診療ガイド
土橋 一重
1
1塩山市民病院小児科
キーワード:
脂質異常症
,
高脂血症
,
LDLコレステロール
,
LDL受容体
,
スタチン
Keyword:
脂質異常症
,
高脂血症
,
LDLコレステロール
,
LDL受容体
,
スタチン
pp.878-886
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001349
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家族性高コレステロール血症(FH)はLDL処理系に障害を有する遺伝性疾患で,著明な高LDLコレステロール(LDL-C)血症を呈するため動脈硬化の進展が早い.早期発見と小児期から適切な対応が求められる疾患である.2017年,“小児FH診療ガイド” が策定され,とくにFHヘテロ接合体の薬物療法について明記された.すなわち,第1には食事を含めた生活習慣の改善であるが,LDL-Cの高値(180mg/dL以上)が持続する場合,10歳を目安にスタチンの使用を考慮するというものである.管理目標(LDL-C 140mg/dL未満)も定められた.この診療ガイドにより,小児科医のFHに対する関心度の高まりとともに,診断率も向上し,また,診療もしやすくなったものと思われる.
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