特集 “とりあえずスタチン”から脱却!—動脈硬化性疾患一次予防・最新の考え方
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小児期からの動脈硬化性疾患予防のための知見—小児の家族性高コレステロール血症(FH)のスクリーニングと診断・治療
原 光彦
1
1和洋女子大学家政学部健康栄養学科
キーワード:
小児家族性高コレステロール血症
,
小児FH
,
スクリーリング
,
スタチン
,
LDLアフェレシス
Keyword:
小児家族性高コレステロール血症
,
小児FH
,
スクリーリング
,
スタチン
,
LDLアフェレシス
pp.1305-1309
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229686
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Point
◎小児期からの動脈硬化予防の対象疾患として,家族性高コレステロール血症(FH)は最も重要である.
◎FHは,LDLコレステロール(LDL-C)受容体およびその関連遺伝子変異に伴う遺伝性疾患で,遺伝性代謝性疾患のなかで最も高頻度である.
◎小児FHは症状に乏しいため,血液検査で偶然に発見される場合が多い.
◎小児FHの診断や治療は,『小児家族性高コレステロール血症診療ガイドライン2022』を参照して,「疑い例」も含めてフォローする.
◎小児FHに対し,食事・運動・生活指導を行うが,効果がなければ,10歳を目安に薬物療法も考慮する.第一選択薬はスタチンである.
◎小児FHホモ接合体には,多剤併用療法を含む薬物療法を行うが,効果が不十分なら躊躇せずLDLアフェレシスを開始する.
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