特集 小児診療ガイドラインのダイジェスト解説&プログレス
皮膚
53.尋常性痤瘡
佐々木 優
1
,
林 伸和
1
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院皮膚科
キーワード:
尋常性痤瘡
,
尋常性痤瘡治療ガイドライン2017
Keyword:
尋常性痤瘡
,
尋常性痤瘡治療ガイドライン2017
pp.799-804
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001325
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尋常性痤瘡の発症年齢は13.3歳(男性13.2歳,女性13.3歳)と思春期のはじまりと一致する2).痤瘡に罹患した中高生の不安や悩みは決してまれなものではなく,痤瘡に罹患した中高生の約40%が「恥ずかしく思う」「自分に自信がもてない」などの悩みを抱えている.なかにはいじめや不登校,引きこもりがちになるなどの学校生活に支障をきたしている生徒もみられることに注意しなければならない3).また,萎縮性瘢痕や肥厚性瘢痕は軽症の痤瘡であっても生じることがあり4),これらの瘢痕を完全に元に戻すことはできない.一方で,痤瘡瘢痕のない患者は,早期に医療機関を受診していることを示すデータもある4).学校生活を快適に過ごすことに加え,その後に瘢痕を残さないためにも痤瘡の治療について正しい知識を指導することが重要である.
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