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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016
4.皮膚疾患治療のポイント
尋常性痤瘡治療ガイドラインの変更点
Important points of the revised JDA guideline for the acne treatments
林 伸和
1
Nobukazu HAYASHI
1
1虎の門病院皮膚科
1Department of Dermatology, Toranomon Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
尋常性痤瘡
,
ガイドライン
,
過酸化ベンゾイル
,
耐性菌
,
維持期
Keyword:
尋常性痤瘡
,
ガイドライン
,
過酸化ベンゾイル
,
耐性菌
,
維持期
pp.93-95
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204745
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summary
最初の尋常性痤瘡治療ガイドラインができてから8年が経過した.その間にエビデンスに基づく治療が周知され,面皰あるいは微小面皰に対する治療は定着してきた.今回の改訂では,新たに承認された薬剤等と日本で新たに得られたエビデンスを含めている.改訂ガイドラインの特徴は,治療時期を急性炎症期と維持期に分け,急性炎症期には併用療法を主体とする積極的な治療を勧め,維持期には長期の臨床試験により安全性と再発予防効果が確立している耐性菌の懸念のない治療を推奨している点である.また,保険が適用されない治療は,適用のある治療に勝るエビデンスがなければ,推奨度C1(選択肢の1つ)としている.その結果,アゼライン酸とケミカルピーリングの一部では無作為化比較試験があるが,選択肢の1つとなっている.また,副作用の観点からミノサイクリンの推奨度が下がっている.本稿を通じて改訂ガイドラインの理解を深めていただきたい.
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