Japanese
English
症例報告
経口避妊薬で治療されていた尋常性痤瘡の1例
A case of acne vulgaris which had been treated with oral contraceptives(the pills)
河相 美奈子
1
,
藤澤 章弘
1
,
谷岡 未樹
1
,
宮地 良樹
1
,
江川 美保
2
Minako KAWAI
1
,
Akihiro FUJISAWA
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
,
Miho EGAWA
2
1京都大学医学部大学院医学研究科皮膚科
2京都大学医学部大学院医学研究科産婦人科
1Department of Dermatology,Graduate School of Medicine,Kyoto University,Kyoto,Japan
2Department of Gynecology and Obstetrics,Graduate School of Medicine,Kyoto University,Kyoto,Japan
キーワード:
尋常性痤瘡
,
経口避妊薬
,
ガイドライン
,
アダパレン
,
抗菌薬
Keyword:
尋常性痤瘡
,
経口避妊薬
,
ガイドライン
,
アダパレン
,
抗菌薬
pp.509-512
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103333
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 20歳,女性.尋常性痤瘡の治療のため,17歳11か月時より,産婦人科医院にて1クール28日の経口避妊薬(レボノルゲストレル,エチニルエストラジオールの合剤およびプラセボ)を開始した.その後,痤瘡の改善が認められなかったが,2年以上内服を継続していた.20歳5か月時に,セカンドオピニオン目的に,当院産婦人科を受診し,皮膚科紹介受診となった.顔面の片側に紅色丘疹および膿疱を40個認め重症の尋常性痤瘡と診断した.経口避妊薬を中止し,より医学的エビデンスレベルの高い治療である0.1%アダパレンゲル,1%クリンダマイシンゲルの外用,およびミノサイクリン100mg/日の内服を行ったところ,治療開始後3か月で紅色丘疹および膿疱は著明に改善した.より医学的エビデンスレベルの高い標準治療を,医師の適正な管理の下で行うことの重要性を示す症例である.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.