綜説
重症心身障害児に対するSDM(Shared Decision Making)
北村 裕梨
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院小児科・思春期科
キーワード:
重症心身障害児
,
意思決定支援
,
shared decision making(SDM)
,
医療倫理
Keyword:
重症心身障害児
,
意思決定支援
,
shared decision making(SDM)
,
医療倫理
pp.405-411
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001252
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重症心身障害児は,その障害のためさまざまな合併症が生じやすく,状態や合併症に伴い,生涯を通してさまざまな治療選択を求められる.しかし重症心身障害児が必要な治療や医療的ケアを受ける際に,本人の意思表示を確認することは困難なことが多く,実際には家族がその選択をすることとなる.家族が子どもの代理として意思決定をする際,医師からの十分な情報のもと,子どもの最善の利益を中心に,子どもの治療にかかわる医療従事者と家族との十分な話し合いにより,協働して意思決定を行う“shared decision making(SDM)”の重要性が強調されている.医療従事者はこの意思決定までのプロセスを継続的かつ全面的に支援する必要がある.
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