綜説
小児の中毒事故
飯田 薫
1
,
高野 博徳
1
,
今田 優子
1
,
三瀬 雅史
1
,
波多野 弥生
1
,
遠藤 容子
1
,
水谷 太郎
1,2
,
吉岡 敏治
1,3
1公益財団法人日本中毒情報センター
2地方独立行政法人茨城県西部医療機構
3森ノ宮医療大学
キーワード:
小児
,
誤飲
,
中毒110番
,
パック型洗剤
,
加熱式たばこ
Keyword:
小児
,
誤飲
,
中毒110番
,
パック型洗剤
,
加熱式たばこ
pp.412-418
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001253
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5歳以下の小児の中毒事故は日本中毒情報センター(JPIC)への問い合わせの74%を占め,起因物質は家庭用品(化粧品,たばこ,洗浄剤など)と医薬品が多い.小児の誤飲・誤食でとくに注意が必要な点は,医薬品やボタン形電池は重篤な症状が出る可能性があること,洗濯用パック型洗剤は飛び散って眼に入ったり,口の中で破れて誤嚥する危険性があること,加熱式たばこを誤飲するとニコチンによる中毒症状が出現し,海外にはニコチン含有液体製品があること等である.事故を防止するためには,使用後すぐに片付けることや保管方法の工夫が大切である.JPICではwebサイト等で情報発信し,中毒事故防止の啓発を継続して行いたい.
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