[連載] 最近の外国業績より
境界領域
日本医科大学小児科学教室
pp.338-341
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001230
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背 景 炎症性腸疾患(IBD)は,クローン病(CD)や潰瘍性大腸炎(UC)を主要なサブタイプとする腸の慢性炎症状態のグループである.IBDと精神障害との関連のメカニズムは,心理的ストレスや,腹痛,外科的処置,身体障害,コルチコステロイドの使用,慢性炎症に伴う,ビタミン,ミネラルの吸収不良および欠乏,中枢神経機能等が影響していると考えられている.成人のIBD患者の場合は,自殺,気分障害,精神病性障害と関連が示唆されている.一方,小児期発症のIBDに関しては精神病性障害のリスクに関係する研究は少なく,家族性交絡に関しては考慮していなかった.
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