特集 子どもと漢方―日常診療に役立つ考え方・使い方
2.小児漢方治療の現状
渡辺 悠紀
1
,
黒木 春郎
2
,
並木 隆雄
1,3
1千葉大学大学院医学研究院和漢診療学
2医療法人社団嗣業の会外房こどもクリニック
3千葉大学医学部附属病院和漢診療科
キーワード:
証
,
小児疾患
,
漢方薬
,
EBM
,
伝統医学
Keyword:
証
,
小児疾患
,
漢方薬
,
EBM
,
伝統医学
pp.237-244
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001214
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漢方医学は,現代医学とは異なった背景をもっている日本固有の伝統医学である.古くから小児の疾患に対して漢方薬は利用されてきたが,現代医学の進歩とともに,その使用に関して大きな変化を遂げてきた.本稿では小児に対する漢方薬の使用に関する現状を統計や研究を用いて示し,臨床の現場で行われている漢方治療に関して紹介した.小児への漢方薬の研究は増加しており,さまざまな疾患で有効性が示されている.また,現代医学では対処しにくい疾患に対して漢方薬が奏効する場合もあり,今後漢方治療は,小児疾患に対する治療手段の1つとして広がっていくと考えている.
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