これからの高齢者医療-診断・治療・予防への対応
《高齢者に対する薬物の使い方の注意点》高齢者の漢方治療
宮尾 益理子
1
1公立学校共済組合関東中央病院 健康管理科・代謝内分泌科
キーワード:
薬物性肝障害
,
漢方薬
,
高アルドステロン症
,
大黄
,
高齢者保健医療サービス
,
地黄
,
麻黄
,
証
,
肺炎-間質性
,
甘草
Keyword:
Drugs, Chinese Herbal
,
Hyperaldosteronism
,
Health Services for the Aged
,
Rheum
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Ephedra sinica
,
Glycyrrhiza uralensis
,
Chemical and Drug Induced Liver Injury
pp.1167-1172
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012088950
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・漢方薬の副作用は、生薬特有のものと、適切な処方でない場合(誤治)が主である。・甘草による偽アルドステロン症は芍薬甘草湯で高頻度である。一方、認知症に頻用される抑肝散などでも発症の可能性はある。・地黄による消化器症状、麻黄による不眠、尿閉、動悸や血圧上昇にも注意する。・アレルギー反応による間質性肺炎、肝障害は予測不可能で、症状出現時の胸部X線検査、定期的な血液検査が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011