特集 新生児医療―最近の話題
7.新生児期発症のてんかんとてんかん性脳症
城所 博之
1
1名古屋大学医学部附属病院小児科
キーワード:
てんかん性脳症
,
新生児発作
,
てんかん
,
チャネル病
Keyword:
てんかん性脳症
,
新生児発作
,
てんかん
,
チャネル病
pp.1773-1779
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001131
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新生児発作の多くは,急性の脳障害に関連した急性症候性発作であるが,一部に新生児期に発症するてんかん発作がある.歴史的に,新生児発作の治療は発作の原因によらず画一的に研究されてきた.また,2018年にILAEが公表した新生児発作における新分類のコンセプトも,急性症候性発作と新生児期発症てんかんを同等に扱っている.しかし,両者は明確に区別されるべきである.近年,KCNQ2脳症やSCN2A脳症のような単一遺伝子疾患がもたらすてんかん性脳症に対する認識が高まっている.これらの疾患を早期に診断し,疾患特異的な治療を行うことで(あるいは,研究を進めることで),長期予後が改善する可能性がある.
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