小児消化器内視鏡ガイドライン2017

本稿では，日本小児栄養消化器肝臓学会が主体となり作成した「小児消化器内視鏡ガイドライン 2017」を紹介する．近年，炎症性腸疾患，好酸球性胃腸炎，消化管アレルギーなどの診断のために，新生児を含むすべての年齢の小児に対して，各種消化器内視鏡検査が行われている．一方，国内では小児の消化器内視鏡検査の経験が豊富な専門医が少なく，消化器内科医に小児の内視鏡検査を依頼せざるを得ない地域が多く残されている．本診療ガイドラインは，現時点での小児における診断を目的とした消化器内視鏡検査の標準的な在り方を示した．同時に小児向けの検査の説明書，鎮静中の監視記録など，一般診療で有用と考えられるツールを無料で公開している．