特集 クリニックで診る小児膠原病・炎症性疾患
9.クリニックで必要な小児膠原病患者の精神・心理学的側面への理解
松山 毅
1
1松山クリニック
キーワード:
障害受容
,
慢性疼痛
,
post traumatic stress disorder
,
PTSD
,
自己効力感
Keyword:
障害受容
,
慢性疼痛
,
post traumatic stress disorder
,
PTSD
,
自己効力感
pp.283-289
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000797
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慢性疾患においては,障害受容により心理的適応が果たされるが,一方,疾患の症状である慢性疼痛はそれを阻む.小児膠原病患者では,関節炎による慢性疼痛の心理への悪影響は明らかである.また,著者は,発病,入院でのストレス体験,周囲の無理解等から,心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症した若年性特発性関節炎患者の診療を複数経験しており,小児膠原病は心的外傷体験であるとも考える.小児膠原病患者の心理的適応を促進するためには,疾患の早期寛解と鎮痛・患者指向性・トラウマを与えない・患者の希望を安易に否定せず患者や親の自己効力感を高める診療方針が重要である.
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