目で見る小児科
基礎疾患のない男児に認めた胸椎硬膜外膿瘍
佐々木 吉明
1
,
赤羽 裕一
1
,
梶野 浩樹
1
1JA北海道厚生連網走厚生病院小児科
pp.215-216
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000783
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現病歴:突然の左背部痛と微熱で,第4病日に受診.腎盂腎炎を疑いセフジトレン ピボキシルの内服を開始したが,微熱は続き右側臥位で背部痛が増強したため第8病日に再診.背部には外観上発赤や腫脹を認めず,下肢の感覚異常や筋力低下,膀胱直腸障害は認めなかった.血液検査では白血球数 4,900/μL(好中球67%),CRP 4.64mg/dLと炎症反応の上昇を認めた.また造影CT(図1)で,第11胸椎の椎孔内に辺縁が輪状に造影され内部が低吸収域を示す腫瘤病変を認めたため,硬膜外膿瘍(spinal epidural abscess:SEA)の疑いで同日入院となった.
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