特集 Down症を見つめる
9.成人期に達したDown症候群
竹内 千仙
1
,
望月 葉子
1
1東京都立北療育医療センター神経内科
キーワード:
Down症候群
,
成人期合併症
,
健康管理指針
,
Alzheimer病
,
認知症
Keyword:
Down症候群
,
成人期合併症
,
健康管理指針
,
Alzheimer病
,
認知症
pp.55-62
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000732
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かつてDown症候群(DS)者の平均寿命は20歳を超えないといわれていたが,小児期の医療・健康管理の充実により近年では60歳を超え,そのために成人後の生活・健康管理が非常に重要になっている.しかし,中年期から高齢期のDS者における明確な健康管理指針は,これまで検討されていない.DSでは成人後もさまざまな合併症があり,これらの早期発見のための定期的な健康診断と必要に応じた検査が必須である.また,加齢とともにAlzheimer病の合併が増え,DSの死因としても多いが,その早期診断および治療はきわめて困難である.DS者の生活や健康管理が小児期から成人期へ円滑に連続し,DS者がよりよい成人期,高齢期を過ごすための研究と支援が必要とされている.
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