特集 Down症を見つめる
8.精神運動発達
平山 恒憲
1
1東京都立東大和療育センター小児科
キーワード:
Down症
,
精神運動発達遅滞
,
言語
,
認知
,
モノアミン
Keyword:
Down症
,
精神運動発達遅滞
,
言語
,
認知
,
モノアミン
pp.47-53
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000731
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Down症において精神運動発達遅滞が必発であることはよく知られている.運動発達においては,粗大運動の遅れがあり,歩行獲得がほぼ4~5歳頃と考えられている.そのための理学療法,装具の必要性について述べた.重要なことは摂食嚥下機能の遅れで,言語聴覚療法士や摂食嚥下専門看護師,歯科医などの協力が欠かせない.言語・コミュニケーションの発達は特徴的で,言語理解,発語,会話については,表状や視覚による情報処理や模倣行為にくらべ遅れが著明である.精神年齢のピークは20歳前後とされ,5歳相当の知的レベルで固定される.この発達遅滞の原因として候補遺伝子およびモノアミンの関与についてもいくつかの文献を紹介した.
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