特集 小児医療における診断・治療の進歩2018
Ⅱ.治療技術
25.Niemann-Pick病C型(NP-C)に対するミグルスタットを用いた基質合成抑制療法
成田 綾
1
1鳥取大学医学部附属病院脳神経小児科
キーワード:
Niemann-Pick病C型
,
ライソゾーム
,
垂直性眼球運動障害
,
基質合成抑制療法
,
ミグルスタット
Keyword:
Niemann-Pick病C型
,
ライソゾーム
,
垂直性眼球運動障害
,
基質合成抑制療法
,
ミグルスタット
pp.1793-1800
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000677
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Niemann-Pick病C型(Niemann-Pick disease type C:NP-C)はライソゾーム内の遊離コレステロールや糖脂質ガングリオシドが過剰に蓄積することによって生じる先天代謝異常症である.臨床症状は発症時期により多彩であり,症状も内臓症状(肝脾腫,肺病変など)と神経症状,精神症状と多様である.グルコシルセラミド合成酵素阻害薬であるミグルスタットが神経症状の改善や安定化に有効であることが明らかになり,2012年から本邦でも治療薬として承認された.最大限の治療効果を得るためには早期診断治療が重要であり,NP-C患者の多くは小児期に発症することから,小児科医の果たす役割は大きい.
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