特集 小児医療における診断・治療の進歩2018
Ⅰ.診断技術
4.造血器腫瘍に対する分子遺伝学的診断
津村 悠介
1
,
安藤 理恵
1
,
辻本 信一
1
,
加藤 元博
1
,
松本 公一
1
1国立成育医療研究センター小児がんセンター
キーワード:
白血病
,
リンパ腫
,
転座
,
予後因子
Keyword:
白血病
,
リンパ腫
,
転座
,
予後因子
pp.1639-1647
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000655
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
造血器腫瘍の分子遺伝学的な病態についての知識が深まるにつれ,その臨床的な意義も明らかとなり,正確な診断や治療方針を決めるにあたって分子遺伝学的な診断を行うことが必須になっている.本稿では,小児の造血器腫瘍として頻度の高い,急性リンパ性白血病・リンパ腫・急性骨髄性白血病・慢性骨髄性白血病・若年性骨髄単球性白血病を中心に,分子遺伝学的異常の意義とその検出法,結果の解釈について概説する.造血器腫瘍の分子遺伝学的特性に基づいたprecision medicine(個別化医療)により,さらに治療成績が改善し,合併症の少ない状態での長期生存率が達成されることが期待されている.
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.