綜説
小児急性脳症診療ガイドライン2016活用の展望
-―実臨床とエビデンスとの狭間を読み解く
柏木 充
1
1市立ひらかた病院小児科
キーワード:
治療開始基準
,
難治性けいれん重積状態
,
持続脳波モニタリング
,
非けいれん性てんかん重積状態
,
targeted temperature management
Keyword:
治療開始基準
,
難治性けいれん重積状態
,
持続脳波モニタリング
,
非けいれん性てんかん重積状態
,
targeted temperature management
pp.1439-1454
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000605
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急性脳症は,刻一刻と変化していく臨床像の経時的な変化を鋭敏に捉え,症例を治療するのか,いつ治療を開始するのか,どのような治療をするのかを決定しなければならない.当直帯では,ほぼ小児科医1人で対応する二次救急病院と,複数名で対応が可能な三次救急病院とでは,対応が異なる.急性脳症は,三次救急病院での対応が望まれるが,急性脳症疑いすべてを受け入れることは困難である.対応できる症例を見極め,三次救急病院で対応する必要がある症例を早く判別するのが二次救急病院の使命である.ガイドラインの記載に沿って新しい知見も加えて概説し,意識障害,治療開始基準,脳波,非けいれん性てんかん重積状態に関して重点的にガイドライン活用の展望を解説する.
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