診療
川崎病における血清プロカルシトニン(PCT)値の臨床的意義についての検討
中田 有紀
1
1姫路赤十字病院小児科
キーワード:
川崎病
,
プロカルシトニン
Keyword:
川崎病
,
プロカルシトニン
pp.1331-1334
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000576
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プロカルシトニン(PCT)は,重症細菌感染症の際に産生される物質であり,川崎病患者でも高値を示すとされるが,臨床的意義について統一見解はない.今回,当院における川崎病患者のPCT値とその意義について後方視的に検討した.治療開始前のPCT値により症例を3群に分け(<0.5ng/mL,0.5~2.0ng/mL,>2.0ng/mL),初回免疫グロブリン療法(IVIG)への反応性,冠動脈病変の有無等について検討した.PCT>2.0ng/mL群では入院・治療開始病日が早く,初回IVIG不応例が有意に多かった.川崎病患者における血清PCT値は,初回IVIGへの反応の予測因子となる可能性があると考えられる.
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