診療
手湿疹
中村 晃一郎
1
1埼玉医科大学皮膚科
キーワード:
スキンケア
,
ステロイド軟膏
,
接触皮膚炎
,
保湿薬
,
外用療法
Keyword:
スキンケア
,
ステロイド軟膏
,
接触皮膚炎
,
保湿薬
,
外用療法
pp.1325-1329
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000574
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手湿疹は日常生活で多くみられる湿疹であり,手指,手掌,手背に乾燥,紅斑,丘疹,小水疱,角化性局面を形成する.外界の環境や,発汗,アトピー素因によっても影響を受け増悪する.手は手洗いなどによって乾燥しやすく,それによってバリア機構が低下しやすい.アトピー性皮膚炎(AD)では皮膚に容易に抗原が侵入し,丘疹,小水疱,角化,亀裂などの湿疹病変が出現する.かゆみによる掻破も起こりやすい.治療は,急性病変にステロイド外用療法が必要であり,乾燥に対して保湿外用薬の使用が有効である.手湿疹は一度改善しても,抗原に触れると再発することが多いために,軽快した後にも保湿薬を用いてスキンケアを継続する.
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