最近の外国業績より
腎・尿路
日本医科大学小児科学教室
pp.463-466
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000413
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背景:葉酸やビタミンB12,ホモシステインが,胎児の発達に重要な影響を与えることはよく知られているが,腎の発達に及ぼす影響については明らかにされてない.動物による実験では,血中ホモシステイン濃度の上昇が糸球体へ障害を与える可能性や,葉酸の摂取により,血中クレアチニン濃度と高ホモシステイン血症の結果生じるアルブミンの尿中排泄が低下することが示されている.また,成人の研究では血中ホモシステイン濃度の上昇と腎機能低下との関連性が示されている.著者らはこれらの知見をもとに,胎児期の葉酸やビタミンB12,ホモシステインが腎の発達に影響し,矮小腎や腎機能障害の原因になり得るとの仮説をたてた.そして,妊娠早期と出生時の葉酸,ビタミンB12,ホモシステイン濃度と学童期の腎機能との関連性を検討することを目的に前向きコホート研究を行った.
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