[連載] 最近の外国業績より
腎・尿路
日本医科大学小児科学教室
pp.425-428
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003428
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背 景 成人における微小変化群と一次性巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)は,小児特発性ネフローゼ症候群とともに免疫介在性ポドサイトパチーであり,ネフローゼ症候群を引き起こす疾患である.ポドサイトパチーの原因は多岐にわたり,遺伝子変異,感染症,薬剤,自己免疫疾患などが示唆されている.微小変化群およびFSGSの病因はいまだ完全には解明されていないが,ネフリンノックアウトマウスにおいて重度のポドサイトパチーが生じることが確認されている.一部の微小変化群およびFSGSの患者でネフリンに対する自己抗体が検出されていることから,筆者らは抗ネフリン抗体が病因解明および疾患分類に有用であると仮定した.

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