症例
生姜による食物依存性運動誘発アナフィラキシーの1例
佐藤 ひろ美
1
,
萬木 晋
1
,
萬木 暁美
1
,
石井 徹仁
1
,
渡邊 博子
1
1独立行政法人国立病院機構神奈川病院小児科・アレルギー科
キーワード:
生姜
,
アレルギー
,
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
,
給食
,
アドレナリン自己注射器
Keyword:
生姜
,
アレルギー
,
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
,
給食
,
アドレナリン自己注射器
pp.453-456
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000410
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食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)は,ある特定の食物摂取後の運動負荷によって全身の蕁麻疹,顔面腫脹等の血管浮腫,呼吸困難,血圧低下,意識障害等のアナフィラキシー症状が誘発される比較的まれな疾患である1)2).確定診断には最重症例を除き,誘発試験により原因食物を同定することが望ましい.しかしながら,同じ食物摂取と運動負荷の組み合わせでも常に発症するとは限らず診断は容易ではない.今回われわれは,小学校給食後の昼休みにアナフィラキシーを繰り返す7歳女児に対し,FDEIAを疑って複数回の誘発試験を行った.結果,生姜摂取後に運動負荷を行った場合のみアナフィラキシー症状を呈し,きわめてまれな生姜によるFDEIAと診断したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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