特集 新生児・乳児消化管アレルギーの臨床と病型分類
5.食物負荷試験と重症度分類
田知本 寛
1
1東京慈恵会医科大学小児科
キーワード:
非IgE依存性反応
,
食物負荷試験
,
血便
,
消化管穿孔
Keyword:
非IgE依存性反応
,
食物負荷試験
,
血便
,
消化管穿孔
pp.151-155
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000338
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新生児・乳児消化管アレルギーは生後早期に発症し,多くは非IgE依存性反応で,消化器症状を主体とし,血便や消化管穿孔など重症例も存在する.最終診断はIgE依存性反応と同様に除去負荷試験によって行う.食物負荷試験には,診断のための負荷試験と耐性獲得のための負荷試験がある.診断のための負荷試験は症状の改善と十分な体重増加が得られたあと実施する.耐性獲得のための負荷試験は初発症状から重症度を判定し,負荷量とスケジュールを決定する.より重症例は低容量から負荷を開始し,観察期間を長くする.IgE依存性の即時型反応に移行する症例も存在するので医師は負荷試験方法を慎重に選択する.多くの症例は3歳までに耐性獲得する.
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