特集 花粉症の疑問に答える
【診断・検査】
アレルギー性鼻炎の重症度分類は?
松岡 伴和
1
Tomokazu Matsuoka
1
1山梨大学医学部耳鼻咽喉科
キーワード:
アレルギー性鼻炎
,
重症度分類
,
鼻アレルギー診療ガイドライン
,
ARIA
Keyword:
アレルギー性鼻炎
,
重症度分類
,
鼻アレルギー診療ガイドライン
,
ARIA
pp.1107-1110
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001771
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はじめに
アレルギー性鼻炎の重症度分類は,治療法の選択や治療効果の評価などで重要になってくる。わが国におけるアレルギー性鼻炎の重症度分類は,鼻アレルギー診療ガイドラインにも掲載されている奥田の分類が広く用いられている1)。この特徴は,くしゃみ,鼻漏,鼻閉の各症状を「なし」,「軽症」,「中等症」,「重症」,「最重症」の5段階で評価することである。一方,欧米などでは,「Non」「Mild」「Moderate」「Severe」の4段階で重症度が評価されることが一般的である2)。さらに,欧米のアレルギー性鼻炎に対するガイドラインであるARIA(Allergic Rhinitis and its Impact on Asthma)では,まったく異なった分類で治療法を推奨している3)。それぞれの重症度分類について考えたい。

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