綜説
特発性血小板減少性紫斑病の診療UP DATE
高橋 幸博
1,2
1奈良県立医科大学名誉教授
2奈良県赤十字血液センター所長
キーワード:
特発性血小板減少性紫斑病
,
免疫性血小板減少性紫斑病
,
免疫性血小板減少症
Keyword:
特発性血小板減少性紫斑病
,
免疫性血小板減少性紫斑病
,
免疫性血小板減少症
pp.63-71
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000313
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特発性血小板減少性紫斑病は,その発症に免疫機序が関与する.小児では免疫性血小板減少性紫斑病とよぶ.紫斑を示さない場合もあることから,免疫性血小板減少症とも呼称されている.小児ITPの約8割が発症後6カ月以内に治癒する急性型で,残る約2割が6カ月以上遷延する慢性型に移行する.多くは5歳以内に発症する.性別はやや男児に多い.また,ワクチン接種後や感染症を契機に発症することが多い.治療は出血を伴うもの,あるいは出血リスクがある場合は,第一選択薬として副腎皮質ステロイド薬あるいは免疫グロブリンを選択する.慢性難治性ではリツキシマブやトロンボポエチン受容体作動薬等が考慮され,ときに脾摘術を必要とする.
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