特集 どう診るか?どこまで診るか? 小児の軽症外科
3.捻挫
滝川 一晴
1
1静岡県立こども病院整形外科
キーワード:
捻挫
,
RICE
,
前距腓靭帯
,
踵腓靭帯
,
足関節外果裂離骨折
Keyword:
捻挫
,
RICE
,
前距腓靭帯
,
踵腓靭帯
,
足関節外果裂離骨折
pp.17-20
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000306
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捻挫は日常診療で遭遇しやすい外傷であるが,その正確な診断は容易ではない.足関節捻挫の頻度が高いが,足関節外果裂離骨折との鑑別はしばしば困難である.前距腓靭帯および踵腓靭帯の解剖学的な位置およびその機能を理解したうえで視触診を行うことは重要である.1度捻挫ではRICEを徹底すること,2,3度捻挫では,数週間の足関節固定の後,早期運動療法が行われている.患部の腫脹が目立つ場合や疼痛等で患肢荷重が困難で歩行できない場合などは,骨折の可能性もあるためできる限り早期に整形外科受診ができるように手続きを進める.翌日以降の整形外科受診となる場合は,自宅でRICEを行うよう保護者に十分指導する.
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