特集 どう診るか?どこまで診るか? 小児の軽症外科
2.熱傷
熊川 靖章
1
,
田中 裕
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院救急診療科
キーワード:
熱傷
,
熱傷処置
,
外来治療
,
転院搬送
,
虐待
Keyword:
熱傷
,
熱傷処置
,
外来治療
,
転院搬送
,
虐待
pp.9-15
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000305
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小児の熱傷は小児外来において経験する外傷の一つである.その熱傷に対しての初期対応や評価,転送基準について述べる.熱傷面積の評価はⅠからⅢ度に分類され,深達度が重要であり,傷跡が残るか否かを決定する重要な因子である.小児の熱傷患者においては10%以上の熱傷で容易にショックをきたす可能性があり,入院し輸液管理などの対応ができる病院への転院搬送が必要とされる.外来での小範囲の熱傷治療は適切な外用薬と創傷被覆材を選択する必要がある.熱傷面積が小範囲であっても管理を誤ると感染を引き起こす可能性がある.熱傷による小児の虐待が隠れている可能性を常に念頭におくべきである.
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