Japanese
English
臨床経験
捻挫後に続く足関節痛の関節鏡による検討
Arthroscopic Studies or Chronic Ankle Pain
西川 真史
1
,
一柳 一朗
1
,
新戸部 泰輔
1
,
黒川 智子
1
,
藤井 一晃
1
,
成田 穂積
1
,
小杉 優子
1
,
中沢 成史
2
Shinji Nishikawa
1
1八戸市立市民病院整形外科
2八戸平和病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hachinohe Municipal Hospital
キーワード:
足関節鏡
,
ankle arthroscopy
,
捻挫
,
sprain
,
滑膜
,
synovimu
,
はさみこみ
,
impingement
,
鏡視下手術
,
arthroscpic surgery
Keyword:
足関節鏡
,
ankle arthroscopy
,
捻挫
,
sprain
,
滑膜
,
synovimu
,
はさみこみ
,
impingement
,
鏡視下手術
,
arthroscpic surgery
pp.323-327
発行日 1993年3月25日
Published Date 1993/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901079
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抄録:捻挫後に続く足関節痛で,X線上異常を認めず,関節不安定性も認めない症例に足関節鏡を施行し,その所見と鏡視下手術による治療の有効性について考察を加えた.対象は,7例(男4例,女3例),7関節(右6関節,左1関節),13~22歳(平均16.3歳).全例とも足関節前方の関節裂隙に圧痛を認めたが,他動的な関節の不安定性は認めなかった.方法として,前内,外側刺入により足関節を鏡視した.鏡視下に滑膜,軟骨,靱帯を観察し,必要に応じて鏡視下debridementを行った。その結果,全例とも関節軟骨や靱帯に異常を認めなかったが,関節前方の軟部組織の増生が特徴的であった.これを鏡視下に切除したところ,症状の著しい改善を認めた,この組織の基部は前方関節包と連続しており,組織診では慢性滑膜炎であった.捻挫を契機に易刺激性な状態となった滑膜が,繰り返す外力のため肥厚し関節間に挟まったものと考えている.
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