気管支喘息における呼気NO検査の有用性

呼気NO は気道の好酸球性炎症の指標として利用可能であり，アトピー型が大部分を占める小児気管支喘息においては，その診断，治療の選択および治療中のモニタリングなどさまざまな場面で有用である．測定方法として標準化されたものはいくつかあるが，現在本邦において保険診療で利用可能なものはハンドヘルド型測定装置を用いたon⊖line 法である．一定のスキルを必要とするため乳幼児での測定は困難だが，概ね学童以上では測定可能である．みえない気道炎症を「みえる」化することで医療者のみならず患者にも自身の状態をイメージすることでアドヒアランス向上につながるなどメリットは大きく，積極的に測定していくことが望ましい．