特集 長引く咳へのアプローチ
感染症による咳―百日咳・マイコプラズマ・肺炎クラミジア感染を中心に
河島 尚志
1
,
高橋 英城
1
,
縣 一志
1
1東京医科大学小児科学分野
キーワード:
LAMP 法
,
PT—IgG
,
パラ百日咳
,
薬剤耐性
,
クオンティフェロン
Keyword:
LAMP 法
,
PT—IgG
,
パラ百日咳
,
薬剤耐性
,
クオンティフェロン
pp.635-642
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000053
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感染性咳嗽のほとんどは2〜3 週以内に収まるのが一般的であるが,ときに咳嗽が改善せず長引くことがある.種々の原因により起こり,とくにマイコプラズマや百日咳,肺炎クラミジアなどによる感染性の咳嗽が慢性化することが多い.長引く咳の原因として小児では成人と異なり,先天性の形態異常や気道異物,受動喫煙や心因性,アレルギー性などの病態もあり鑑別が必要である.百日咳では特徴的な咳嗽や家族歴から診断できることもあるが,臨床症状や画像検査に特徴的な所見がないこともある.血清学的検査に加え,迅速検査法による抗原検索や核酸増幅法が開発されてきており,確実な診断が可能となってきている.
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