特集 咳、痰のみかた
咳と痰の治療のまとめ
感染性咳嗽:マイコプラズマ肺炎,肺炎クラミジア(クラミドフィラ),百日咳について
山口 統彦
1
Norihiko YAMAGUCHI
1
1公立学校共済組合近畿中央病院第2呼吸器内科
キーワード:
抗体価診断
,
肺炎と気管支炎
,
既感染
,
小児と成人の差異
Keyword:
抗体価診断
,
肺炎と気管支炎
,
既感染
,
小児と成人の差異
pp.1147-1150
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika121_1147
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Summary
▪感染性咳嗽の原因とされるマイコプラズマ,肺炎クラミジア(クラミドフィラ),百日咳は,いずれも菌体の培養同定が困難であるため,抗体検査などの間接的な手段で診断する.
▪マイコプラズマは抗体価診断が複数あり,解釈を正確に行うべきで,とくにIC法については注意が必要である.
▪マイコプラズマ,クラミドフィラは疫学が肺炎について蓄積されている.
▪クラミドフィラ,百日咳についてはこの10年以内に複数回の診断方法の変更があり,それぞれの検査を把握するべきである.
▪マイコプラズマと百日咳の抗体価診断は,小児科の診断基準と既感染が多い成人での診断の目安を分けて考えることに留意すべきである.
© Nankodo Co., Ltd., 2018