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特集 骨折に対する保存治療のコツとその限界
高齢者肘周囲骨折に対する保存治療の検討―高齢者症例からみた適応と限界―
Conservative management of peri-elbow fractures in elderly patients;indications and limitations based on clinical cases
小川 高志
1
Takashi OGAWA
1
1湘南鎌倉総合病院,外傷センター
キーワード:
Distal humerus fracture
,
Olecranon fracture
,
Nonoperative treatment
Keyword:
Distal humerus fracture
,
Olecranon fracture
,
Nonoperative treatment
pp.939-944
発行日 2026年7月1日
Published Date 2026/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003878
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要旨:高齢者における肘周囲骨折は骨粗鬆症を背景として増加しており,従来は観血的整復固定術が推奨されてきた。しかし高齢患者では全身状態や活動性を考慮し保存治療が選択されることも少なくない。近年,特に低活動性高齢者の肘頭骨折では保存治療でも良好な機能予後を得られることが報告されている。本稿では上腕骨遠位端骨折1例および肘頭骨折2例の保存治療症例を提示し,高齢者肘周囲骨折における保存治療の適応と限界について文献的考察を行った。肘頭骨折では低活動性高齢者では偽関節を許容しても機能予後が良好であるとする報告が多く,本症例でも保存治療により日常生活動作を維持することが可能であった。一方,上腕骨遠位端骨折では転位進行の可能性があり,慎重な経過観察が必要である。高齢者肘周囲骨折では骨癒合のみを目的とするのではなく,患者背景を考慮した個別化治療が重要である。

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