Japanese
English
臨床
人工股関節全置換術後の職業復帰とその予測・関連因子に関する検討
What are the predictors and associated factors for return to work after total hip arthroplasty?
井上 逸人
1
,
濵井 敏
1
,
中尾 侑貴
1
,
小西 俊己
1
,
本村 悟朗
1
,
中島 康晴
1
Hayato INOUE
1
1九州大学病院,整形外科
キーワード:
Total hip arthroplasty
,
Return to work
,
Osteoarthritis of the hip
Keyword:
Total hip arthroplasty
,
Return to work
,
Osteoarthritis of the hip
pp.1569-1573
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003226
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要旨:人工股関節全置換術(THA)後の職業復帰は経済的な観点から重要である。しかし,本邦でTHA後の職業復帰について調査した報告は少ない。そこで本研究の目的は,当科のTHA後患者の職業復帰の現状を明らかにすることとした。当院で変形性股関節症に対してTHAを施行した250例を対象とした。就業の有無,職種,職業復帰率,復帰時期,術後患者立脚型評価(OHS,FJS-12,Visual Analog Scale,Ikigai-9)について,統計学的解析を加えて予測・関連因子を検討した。就業率は術前52%・術後47%,職業復帰率は82%であり,職種による復帰率の有意差は認めず,職業復帰の予測因子は60歳以下であった。65%が3カ月以内に復帰しており,1カ月以内の復職率は座り仕事で有意に早いが,軽・中作業,重・最重労働では3カ月以内の復帰率に有意差を認めなかった。術後就業の有無に関する患者立脚型評価の関連については,OHSは有意に関連せず,FJS-12,Visual Analog Scale,Ikigai-9は有意な関連を認めた。60歳以上で職業復帰率は低くなるが,職種に関わらず82%が復帰しており,THAは良好な満足度と生き甲斐につながっている可能性が示唆された。
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